こどもの言動の奥にある本音。
ある日、9歳娘が、種から育てたいといってバジルとペパーミントの種を植えました。
ゴマよりもっと小さい、ふっと息をかければ吹き飛んでしまうような小さな小さな種です。
畝をつくり、そこへパラパラと種をまき、土を薄く被せて、霧吹きで水をあげて。
娘は芽が出るのが楽しみ!、といって、自分の子どものお世話をするように水やりをしました。
ところがその30分後。
なぜか娘が窓ふき掃除をして遊んでいたところ、さっき種をまいたばかりのプランターに足を引っかけて、.倒してしまったのです。
「ママー、戻すの手伝ってー!」
咄嗟にわたしはこう返しました。
「大丈夫だよ、とりあえず土を戻せばいいから。自分でやってみて。自分でやれば、次気を付けるようになるよ。」
小学四年生。片付けも何かと母にやらせようとするけど、これくらいの土を戻すくらい、簡単にできるはず。できることはやってもらおう。そう思って、すぐに手伝わなかったのですが。
「ママ、ひどい!!」
怒ってしまいました。
その後は、「ママが話しかけたからこうなった」「ママのせいだ」「今すぐ種を買ってきて!」と怒りは増幅。
さらには涙を流して。
それでやっと気づきました。。
娘は、土を戻すのを手伝ってもらいたかったというよりも、せっかく撒いた種をひっくり返してしまったショックな気持ちに共感してもらいたかっただけだったのでした。
それで、「お母さんに気持ちを受け止めてもらいたかったんだねー。そういうときは、ショック~!って言っていいんだよー。泣いていいんだよー。」と言って背中をさすったら落ち着きを取り戻しました。
単に面倒だから母にやらせようとしているときと、かまってほしくて言っているときとが混ざっていますが、「面倒くさがっている」と決めつけてしまったのがよくなかったなと母は反省しました。
本音に気づいて、受け止める。そうするとまた立ち上がれるんだなと思った出来事でした。